建築材料・施工学研究室 (1)

環境配慮型建築生産の評価・設計技術の開発

使用量が多いコンクリート材料は、建設分野の環境負荷の主原因の一つと特定されており、その環境負荷を低減することは、持続可能な建設業を実現するための緊急な課題と考えられる。近年は、廃棄物や再生材を利用する技術が急速に進んでいる。リサイクルは、天然資源枯渇の軽減に貢献できるが、そのライフサイクルにおけるエネルギー消費量およびCO2排出量などは、必ずしも少なくなるとは限らない。どのようなコンクリートにどのような材料を使えば、環境負荷の小さいコンクリートが造れるかを合理的に判断しながら、コンクリートの材料設計手法を確立する必要がある。

本研究は、外部コストの概念を導入したコンクリートの環境影響の評価手法、環境効率とトータルコストの算定方法を提案した上で、環境配慮型コンクリートの設計手法を提案した。さらに、コンクリートの原材料と施工工法の環境影響原単位、単価などのデータベースを構築し、設計・選択支援ツールを開発した。

参考文献:
1)Z. Li, and T. Ohkubo: “Concrete Mix Design Incorporating Additional Consideration of Environmental Performance”, Advanced Materials Research, Vol.374, pp.1786-1793, 2012.
2)Z. Li, and H. Tanaka:“A computer-aided decision support tool for the optimum utilization of recycled materials in concrete”, Proc. of 4th International Conference on Construction Materials: Performance, Innovations, pp.971-976,2009.8

一方、建築のライフサイクルにおいては、地球環境だけではなく、地域環境に多大な環境負荷を与える。地域環境の被害を把握するのは、地域住民や自治体が環境施策を講じるのに重要である。本研究では、地域環境負荷を評価でき、環境負荷に与える建物位置の影響を検討できる建築の地域型環境影響評価手法を提案した。さらに、建築材料、施工プロセス、材料輸送、廃棄物処分などの地域環境影響原単位データベースを構築して評価支援ツールを開発した。

参考文献:
1) Z. Li: “A new life cycle impact assessment approach for buildings, Building and Environment”, No.41, 1414-1422,
2006.
2)Z. Li: “LCIA tool of building with function of regional environmental impact assessment”, Proc. of 8th International Symposium on Architectural Interchanges in Asia (ISAIA), pp.789-794, 2010.11

Figure 1 Input for assessment of environmental performance index (EPI) and environmental efficient (EE) of concrete

 

Figure 2 Output of EPI’s assessment result

 

Figure 3 Output of EE’s assessment result

 

Figure 4 System boundary of region-conscious life cycle impact
assessment (RC-LCIA) for building- infrastructure system

 

Figure 5 Input for assessing regional-Direct EB

 

Figure 6 Assessment example of environmental burden of a store building